第2回CAPS統計ワークショップ 12/16 紀ノ定保礼先生(静岡理工科大学)・報告

企画者: 小林正法(関西学院大学 応用心理科学研究センター 博士研究員)
話題提供者: 紀ノ定保礼先生(静岡理工科大学 講師)
日 時: 2017年12月16日(土) 14:00~17:00
場 所: 関西学院大学上ケ原キャンパス F号館F201

タイトル:Rによるデータの可視化

企画概要:

データの可視化とグラフ作成は研究発表だけでなく,研究結果の解釈においても重要です。そこで,第2回目となるCAPS統計WSでは, Rを用いたデータの可視化とグラフ作成を取り上げます。紀ノ定保礼先生(静岡理工科大学)を講師としてお招きし,Rを用いたデータの可視化とグラフ作成の方法について,ggplot2などの最新のパッケージを用いてご説明いただきます。本WSでは,実際にRを動かしながら学ぶ形式を採用することで,即戦力となるテクニックを身につけていただけることを期待しています。

(文責:小林正法)

報告:

データを可視化する意義について,同じ代表値を持つデータであっても異なる分布になるという事実を,実際に散布図を示しつつ説明を行った。その後,Rのtidyverseパッケージに含まれるggplot2パッケージの使い方を中心に,データの可視化とグラフ作成の手法を紹介した。Grammar of Graphicsの頭文字を取って名付けられたggplot2は名の通りに,図作成を文法によって行うことを目的としている。コードによって図を作成することで再現性の高い図作成が可能となるという大きなメリットがある。ggplot2はレイヤー構造になっており,様々な要素を重ねて書きしていくことで,自由度の高い図作成が可能となる。箱ひげ図,棒グラフ,散布図,バイオリンプロットなどの代表的なグラフの作成方法を紹介した上で,個人データを代表値に重ねて描画する手法や,脳波データのグラフ作成,様々な図を1つに統合する手法,論文投稿に合わせて図のスタイルを変更方法などの応用的な実践例も紹介した。

実際にggplot2を動かしながら聴講する参加者も多く,フロアからの活発な質問もあり,盛会にて終了した。

(文責:小林正法)

参加者:14名