日本基礎心理学会第29回大会 HOME > 知覚特別展示
研究者による触知覚と演奏デザイン関係の特別展示を行います。
場 所 : B号館104号教室
スケジュール :
・触知覚展示
11月27日・28日
28日10:00-12:00は作品製作者の方が在席されていますので、
詳しい説明をお伺いすることができます。
・演奏デザイン展示
11月27日 午後のみ
触知覚展示 : (作品製作者の五十音順でご紹介します)
「触れたい」という情動の由来を探る - テクスチャの主観評価からのアプローチ
岡本正吾(名古屋大学)、永野光(名古屋大学)
街中や日常生活の中で見掛けるテクスチャのなかには、われわれが、ついつい触れてみたくなるものがある。本研究は、この「触れてみたい」という情動の由来を探る。テクスチャの物理的因子・テクスチャから得られる感能因子・触れたいという度合、の関係について、実験的に調査した。これらの実験の結果について報告する。
振動刺激を用いた携帯型疑似力覚インタフェース
昆陽雅司(東北大学)
運動する指先に振動刺激を加えることで疑似的な力覚を提示する技術を紹介する。運動に伴う動的な皮膚変形を振動刺激によって代替的に再現することで、摩擦感や物体を振り回したときの慣性や粘性の感覚を提示する。また、摩擦感提示を利用して、立体形状のなぞり感を提示することも可能である。この技術は、ポインティングスティックによって操作する画面内の仮想的な触察運動(仮想能動触)に対しても適用できる。
軍手の三つの触覚増強メカニズム−てこ、座屈、そして確率共鳴−
佐野明人(名古屋工業大学)、田中由浩(名古屋工業大学)
軍手をはめることで、素手でなぞって分からない微妙なうねりや微小な 凹凸が分かるようになり、感覚的には大きく感じられる。このことから、軍手特有の何かが触覚を増強しているのではないかと言うことが予想される。筆者らは、ありふれた軍手に三つもの触覚増強メカニズムが隠されていたことを発見した。本展示では、軍手の触覚増強メカニズムを紹介し、その知覚メカニズムに基づいて開発した触覚デバイスを体験いただく。
触覚のための譜面〜触譜
鈴木理絵子(TFT)、 鈴木泰博(名古屋大学)
マッサージを”複合的な触覚刺激”とみなし、マッサージを介したヒトーヒトの相互作用に興味をもっている。そのため、任意性の高いマッサージを記述するための書法として”触譜”を提案した。触譜とビデオ展示を通して触譜の紹介を行う。
ワークショップ「触り言葉で話してみよう」
渡邊淳司(学術振興会/NTTコミュニケーション科学基礎研究所)、早川 智彦(東京大学)、松井 茂(東京藝術大学)
本年8月東京新宿のNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]において、様々な触り心地の素材を組み合わせて、他者と気持ちを伝え合う「触り言葉」を作成するワークショップを行った。本展示では、作成された触り言葉のサンプルやワークショップの背景にある理論について示す。(関連文献:日本バーチャルリアリティ学会論文誌15巻3号
及び http://www.junji.org/texture/)