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会長より

 関西心理学会は「関西応用心理学会」として1927年に発足しました。1941年にはその名称を「心理学会関西支部」とし、1947年からは現在の「関西心理学会」になりました。心理学関係の地域学会としては日本で最も長い歴史を持ち、学術研究を発表する大会は130回を越えています(初期には大会を年に2回開催していました)。なお、会員数の面でも心理学関係の地域学会としては日本最大で、数百名を擁しております。

 2005年までの歴史については、第17代会長の苧阪直行先生(京都大学名誉教授)による論文[こちら]をご覧ください。

 会員の専門分野は心理学全般にわたります。社会に直接貢献する応用心理学(産業、環境、交通、臨床など)だけでなく、科学的真理の探究を目指す基礎心理学(知覚、学習、認知、記憶など)も重要な活動分野です。大会時には、病院や教育などの現場で活躍する実践家と、大学などの研究機関で働く科学者が集います。このように、領域を異にする心理学専門家が同じ学会で情報交換をすることは、新たな発見や学びの機会となります。

 関西心理学会では若手研究者の活動を支援しています。大学院生は低廉な参加費で大会に参加できますし、35歳以下の研究者による優秀な口頭発表には研究奨励賞を授与しています。過去の受賞者リストは[こちら]をご覧ください。

 本学会の大会は、関西圏のさまざまな大学で開催されています。古くから心理学研究室を持つ大学だけでなく、心理学の教育・研究の世界に清新な風を吹き込んでいる新しい大学にも大会の開催をお願いしています。過去の大会のリストは[こちら]をご覧ください。大会に参加して、大学間の相違点や共通点を知ることで、関西圏の心理学教育・研究がより多彩となり、人的交流がより盛んになることが期待されています。

 関西圏での心理学の実践・研究と心理学専門家の親睦をよりいっそう推進するためには、関西心理学会への皆様のお力添えが欠かせません。ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

関西心理学会会長 中島定彦(関西学院大学)